群れなせ!シートン学園 -動物擬人化学園ラブコメディ-

スマホアプリ「サイコミ」で連載中の「群れなせ!シートン学園」の感想です。

かなり前にネットの広告でよく見ました。

 

公式の紹介文で学園アニマルラブコメとある作品です。

かわいい絵柄とマッチしたストーリーでコメディものとしても面白いです。

※2019年7月現在 発売中の6巻までの感想です。

作者:山下文吾様 出版社: 講談社 (2017/7/28)

群れなせ!シートン学園 あらすじ

 

シートン学園

ここは様々な動物が共に暮らし、学ぶ動物たちの学校。

 

その中でも人間は最も数が少ない。

人間「間様人」は幼少期の影響で動物嫌いである。

その為、同じ人間である牝野瞳と過ごす時間を楽しみに学園生活を送っていた。

しかしある時知り合った、ぼっちの狼の少女「大狼ランカ」に懐かれ、ランカの群れの一員となってしまう。

 

ランカの群れは瞳の提案で料理部となり、多種多様な動物が集まっていく。

群れなせ!シートン学園 キャラクター

シートン学園 料理部

間様人:まざま じん(人間)

様々な動物が共に生活している動物たちの学園に通う動物嫌いの人間。

なのに、動物の知識が豊富。

不愛想で口も悪いが意外と仲間想いな面もある。

瞳が好き。

 

牝野瞳:ひの ひとみ(人間)

シートン学園でジン以外のただ一人の人間。

優しくて常識があり成績優秀で模範的な生徒。

料理部を作った人。

 

大狼ランカ:おおかみ らんか(オオカミ)

学園で一番の群れを作りたい一匹狼(ぼっち)

種が違う動物でも友達になれると信じて部活動をする。

身体は小さいが仲間想いで自分より強い敵にも立ち向かう。

ジンが好き。

 

子守ユカリ:こもり ゆかり(コアラ)

物心つく前に食べたユーカリを超える食べ物を探すために料理の勉強をしたくて料理部に入る。

その食べ物はほどなく判明するが・・・。

その後もユーカリ以外の美食を求め様々な食材にチャレンジする。

食はアドベンチャーとのこと。

言葉使いが独特で、「で」が「れ」・「だ」が「ら」と発音される。

例:「でも、なんでだろう」
ユカリ:「れも、なんれらろう」

たまにツッコミのセンスが光る。

 

獣生ミユビ:ししお みゆび(ナマケモノ)

ほんの少しの運動(歩いたり)で死にかけるためクラスの皆と行動を共にできず、ぼっちだったところをランカに誘われ料理部に入る。

身体が弱い反動なのか、スポーツなど色々なことに挑戦し死にかけている。

移動する際に死にかけるため、キャリーカートに乗りユカリに押してもらうか、ジンにおぶってもらって移動する。

 

猫米クルミ:ねこまい くるみ(ネコ・品種ラグドール)

シートン学園中等部で3年連続ミスメスに選ばれたアイドル猫。

喉を鳴らすゴロゴロで自分の要求を通す特技をもっている。

料理部入りしてからは偶に顔を出す程度の幽霊部員となる。

料理部と同部屋

馬縞クロエ:ましま くろえ(シマウマ)

ですわ口調のウマの群れのリーダー。

とある事情によりロバの群れに入ってからはカードゲームに夢中になり(カードゲームの)世界王者となる。

料理部の部室の一角を間借りさせてもらい日々仲間とガードゲームに興じている。

シートン学園 生徒会

肌野ミキ:はだの みき(ハダカデバネズミ)

シートン学園生徒会長。裸が信条。

人間の感性とは逆に服を着ている状態が非常に恥ずかしいことであるため普段は下着姿で生活している。

学園の生態系(風紀)を乱す料理部を監視した結果、ジンが異種族ハーレムを作ろうとしていると勘違いし、その野望を阻止しようとする。

純情であるため、ちょっとした性的刺激で失神する。

ネズミなので猫のクルミが苦手。

その他の動物たち

獅子野キング:ししの きんぐ(ライオン)

たてがみが立派なライオンのハーレムの王。

その強さで自分のハーレムに他ライオンの雄を寄せ付けない。

偶然見かけたインパラに一目ぼれをしてしまった為、異種族であるランカとツガイになっている(と思っている)ジンに相談する。

※サバンナではライオンはインパラの天敵

 

イエナ:いえな(ブチハイエナ)

単体でライオンを倒せるほど強いが、実は自分をオスと勘違いしているメスのハイエナ。

ジンの知識によって自分がメスだと自覚した。

イエナが思う理想のメスであるヒトミを手本に女性らしくふるまおうと努力する。

 

苺苺:メイメイ(パンダ)

動物界のトップアイドル。

本国である中国では「国家一級重点保護野生動物」に指定され手厚く保護されている。

そのため、みんなが自分のためならなんでもしてくれていた。

しかし、動物嫌いのジンに軽くあしらわれ逆に興味を持っていく。

他校

大狼フェリル:おおかみ ふぇりる(オオカミ)

重度のシスコンなランカの姉。体長4m45cm。

狼の群れを離れ、他の動物と群れを作るといって出ていったランカを心配してシートン学園へ来た。

単体でヒグマを撃退できるほど強い。

群れなせ!シートン学園 感想

 

動物たちは擬人化されて見た目はケモミミと尻尾がある人間です。

ただし、この特徴は女性(メス)のみです。

男性(オス)は動物の色が濃く、顔はまんま元の動物です。

動物が2足歩行になって制服を着ているイメージです。

 

ですので、男性(オス)で人間の見た目を持つのはジンのみとなります。

ラブコメでこのシチュエーションだとハーレムもののようですが、ハーレム感はまったくありません。

 

というか・・・。

ラブコメと紹介しておいて今更ですが、恋愛感は弱い気がします。

ラブコメをコメディとラブストーリーの中間と定義すると、本作は確実にコメディ寄りだと思います。

こういうドタバタコメディ作品で誰かと誰かがくっつくと、面白さの質が変わってしまうのでこのままでいってほしいです。

ドタバタコメディ

動物嫌いだけど、なぜか動物の生態に詳しいジンと狼の少女ランカを中心に学園生活を送り、仲間が増えていく。

中身は全然違いますが、漫画「ヒャッコ」のような楽しさがある作品です。

 

登場するキャラクターたちがとても魅力的です。

みんなすごくかわいいです。

動物の見た目や特徴がうまく描かれていて誰が一番好きとなかなか決められません。

 

基本的には動物の生態のままですが、たまに生態の逆に生きているキャラクターがいるのも特徴の一つです。

ユーカリばっかりが嫌で逆に色々な食にチャレンジするコアラ。

スポーツにチャレンジするナマケモノなど。

 

笑いあり、癒しあり、熱いバトルあり。

そして軽いお色気あり。

盛り上がる学園生活ならではのイベント。

だけどやっぱり仲間同士の掛け合いが一番楽しいです。

他の動物と群れを作りたいランカがかわいい

当初、狼のランカは学園でぼっちです。

一方、人間のジンは動物だらけの学園に馴染めてません。

 

学食でジンがランカに肉を分けてあげたことから懐かれてしまいます。

ランカはとても小さく、ジンの身長の半分ほどしかありません。

ジンが160㎝~180㎝だと仮定すると、ランカは80㎝~90㎝くらいとなります。

頭をなでたくなるような、犬や猫に対して思うような可愛らしさがあります。

 

また、ランカは小さいころクマにいじめられていた時に人間の子に助けてもらったといっています。

そのときの思い出があったから人間であるジンに一発で懐いたのかもしれません。

実は、そのときの人間の子と言うのはジンなのですが、ランカは覚えていません。

 

助けたほうが覚えていて、助けられたほうは忘れているというのは普通と逆でなんだか面白いなぁと思いました。

ほとんどの漫画ではこういった場合、助けたほうが忘れていることが多いですからね。

 

その出来事のおかげでランカは狼以外の動物とも仲良くなれるかもしれない、群れになれるかもしれないと思うようになります。

そしてこの時にクマにボコられたせいでジンは動物嫌いになってしまうという皮肉な結果になるのです。

 

それでも一途にジンに懐く(?)ランカはやっぱり可愛く、群れを作ろうと努力する姿を応援したくなってしまいます。

動物たちの生態が面白い

本作では「テラフォーマーズ」や「アラクニド」のように、登場する動物に関する説明が随所に見られます。

これがまた面白いのです。

 

登場する動物たちは基本的には哺乳類です。

ですので、基本的には哺乳類の生態が描かれます。

これらを見ていると生命の進化の不思議を感じずにはいられません。

 

例を挙げます。

ここで紹介するのはほんの一部で作品内では多種の動物の生態が魅力的なキャラクターと共に描かれています。

相手の口元をなめる
群れに新しく仲間を迎えるときや最上位のオスに対してする行動で、最大限の親愛や服従を表しているとのこと。
本作では狼のランカとフェリルが行う行動です。
口元をなめるのは犬にもある行動ですが、本作の狼たちはベロベロとかなり激しくなめまわしています。
ジンは特に激しくなめられている印象ですが、料理部の仲間たちも被害(?)にあっています。
ランカの姉のフェリルは自分の群れをもっており仲間は全てオスです。
フェリルがランカを連れ戻そうとしてジンを仲間に加えようとしたときはジンの口元を舐めようとしていましたが(未遂)全ての仲間をなめているのかは謎です。

ブチハイエナ

メスの生〇器がオスそっくりに発達している

本作ではブチハイエナのイエナが女性(メス)なのに、男性のような恰好と行動をしています。

元ネタ(?)のブチハイエナがこのような生態をもっているからなのでしょう。

作中ではなぜこのような生態なのか詳しい説明がなかったので調べてみました。

ブチハイエナは完全なメス優位社会で、群れ同士の戦いや狩りもメスがおこないます。そのため、攻撃性を誘発する男性ホルモンが多く出て、メスの〇殖器の外見もオス化してしまった

出典:withnews

 「ブチハイエナって、メスにも男性器(偽だけど)があって(中略)驚くことに、その男性器は産道が飛び出たというイメージなの…

このような説があるとのことです。

男〇器(のようなもの)から出産するという恐ろしい事実に震えが止まりません。

詳しくは出典のリンクより参照してください。

キリン

交尾の90%以上がオス同士

本作ではオスのキリンがジンを好きになっていて、ジンを狙っています。

キリンは襲ってきたライオンを返り討ちにする場合もあるほど強いそうです。

そんなオスキリンに狙われているジンの運命やいかに。

 

キリンのみならず、このような同性愛的行動は動物の世界ではよくあることらしいです。

キリンの場合は、ケンカの興奮を性的な興奮と勘違いしているという説があるとのことです。

雑学をシェアしよう - GakuSha

昨今、同性愛に対する考え方が一般的に認知され、理解されるようになってきました。人間は動物の一種ですが、人間以外の動物にも…

 

また、このような説もあります。

同性間の性行動が刑務所内の性行動で見られる優劣関係に類似したオスの社会機構および社会的優位に起源があると考えている研究者もいるが、性の社会的機能は個体の優位とは必ずしも関係がなく、群れの中での連携および社会的結びつきを強化するのに役立っていると考える研究者もいる。さらに、機会があるにもかかわらずメスとつがいになるのを拒否し、電気的ショックで分かれさせようとしてもオスと生涯をともにするゲイのペンギンがいることを指摘して、社会機構理論に疑問を投げかける研究者もいる。このような同性のつがいに関する報告はまだ裏付けに乏しいものにすぎないが、ヒツジのように単婚ではない種において恒常的なつがいの関係をもった恒常的な同性愛を確認する科学的研究が増加しているのも事実である。

出典:Wikipedia 動物の同性愛

動物の選好および動機は常に行動から推測されるものであるため、研究者によって説がことなるのは当然なのかもしれません。

シートン学園の先生たち

シートン学園の先生たちは基本的には遥か昔に絶滅した動物たちです。

ここで紹介している以外の先生たちも基本的には白亜紀と呼ばれる時代の恐竜ですが、学園長のみカンブリア紀のエビのような生きものです。

このころの地球の生き物の事を考えるとなんだかワクワクしてきます。

男性なら理解していただけるはず・・・。

学園長:アノマロカリス

最大の個体は約1メートルにも及ぶと推測され、既知カンブリア紀最大の動物であり、当時の頂点捕食者(生態ピラミッドの最高次消費者)であったと考えられる。

出典:Wikipedia アノマロカリス

教諭:ティラノサウルス

現在知られている限りで史上最大級の肉食恐竜の一つに数えられ、地上に存在した最大級の肉食獣でもある。

出典:Wikipedia ティラノサウルス

教諭:アラモサウルス

その巨大な頚椎と大腿骨から、全長は37〜45メートルとアルゼンチノサウルス並みのサイズに成長する史上最大級の竜脚類であるとの分析結果が発表された。

これまで見つかったものは全て部分骨格で、完全骨格は未発見である。また、歯の化石が部分的に発見されているが、完全な状態の頭骨は発見されていない。

出典:Wikipedia アラモサウルス

校医:イグアノドン

通常4足歩行で、体重の軽い若い個体や急ぐ時などは2足歩行をしていたのだろうと考えられている。

イグアノドンの尾の断面は縦長になっているため、かつては尾を使って泳ぐ水生動物と考えられたこともあったが、現在では陸生であったとされる。

出典:Wikipedia イグアノドン

 

参考資料 地質時代区分

地質時代区分 概略
累代 基底年代
Mya
顕生代 新生代 第四紀 2.58
新第三紀 23.03
古第三紀 66
中生代 白亜紀 145
ジュラ紀 201.3
三畳紀 251.902
古生代 ペルム紀 298.9
石炭紀 358.9
デボン紀 419.2
シルル紀 443.8
オルドビス紀 485.4
カンブリア紀 541
原生代 新原生代 エディアカラン 635
クライオジェニアン 720
トニアン 1000
中原生代 ステニアン 1200
エクタシアン 1400
カリミアン 1600
古原生代 スタテリアン 1800
オロシリアン 2050
リィアキアン 2300
シデリアン 2500
太古代(始生代) 新太古代 2800
中太古代 3200
古太古代 3600
原太古代 4000
冥王代 4600

出典:Wikipedia 地質時代

基底年代の単位は1で100万年とのことなので、白亜紀(恐竜)とカンブリア紀(アノマロカリス)は約4億年離れていることになります。

学園長になるのも納得の貫禄です。

 

しかし、この途方もない時間の単位を見ていると、人間の長くても100年の人生がものすごく儚く感じてしまいますね。

まとめ

ドタバタコメディ、キャラ同士が付き合うまではいかないラブコメなどが好きな人におすすめします。

うる星やつら、らんま1/2、スクールランブル、ワーキングなどが好きな人はハマるのではないでしょうか。

恐らく、アニメになるんじゃないかなぁと思える作品です。

 

重ねて書きますが、ここで紹介したものはほんの一部です。

地球の生き物の不思議さ、素晴らしさも感じることができます。

個人的にはコメディ好きなら読むべき作品の一つに入るほど面白い漫画だと思います。

群れなせ!シートン学園 コミックス

 

作者:山下文吾 様

既刊6巻:続巻

掲載誌:サイコミ

作者様 作品リスト

  • キュピコ! 〜ふしまつ天使のミスマネージメント〜 (2013年 - 2014年 『週刊少年サンデーS』連載

出典:Wikipedia 山下文吾

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作者:山下文吾様 出版社: 講談社 (2017/7/28)
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