コミックアライブで連載中の漫画「乙女怪獣キャラメリゼ」の感想です。
感情が高ぶると怪獣に変身してしまう女子高生の恋愛を描く作品です。
アライブの「少女漫画」、新時代のラブコメともいえる本作の魅力とは。
感想や予想・妄想も交えて書いていきます。
※現在発売している2巻までの感想です。
乙女怪獣キャラメリゼ あらすじ
感情の高ぶりに応じて身体の一部が突然変形する謎の奇病に悩まされている女子高生「赤石黒絵」
この病によって幼いころ同級生たちに避けられていた黒絵は人と関わらず孤独に生活していた。
クラスの人気者「南新汰」の隣の席になったことから黒絵の環境は一変する。
ひとりぼっちだった黒絵が新汰と接するうちに次第に恋心を抱くようになっていく。
恋心を自覚したとき、感情の高ぶりは最高潮となり身体は「大怪獣」へ変化しまうのだった。
乙女怪獣キャラメリゼ キャラクター
赤石黒絵
幼いころ初めて恋をした時に体質のせいでひどいフラれ方をした。
その影響で友達もできず孤独に暮らすメタル好きな女子高生。
あだ名はメンヘラたん。
自分を受け入れてくれる人はおらず、恋など恐怖の対象でしかないと考えていたが、あるきっかけにより新汰に恋をして大怪獣へと変貌してしまう。
ハルゴン
感情の高ぶりによって体長100mの怪獣へと変貌を遂げた黒絵の姿。
怪獣となった状態でも自我はあるため、巨大化しても今のところは人的被害はない。
ヘリからの射撃をものともせず、口から火球かビームのようなものを吐き出せる。
朝のワイドショーでお笑い芸人「ホットサンドマン」が冗談で「晴海あたりに出現したからハルゴン」と名付けたものが浸透した。
南新汰
黒絵の隣の席の人気者。
中学生のときは太っていて友達がいなかった。
痩せて人気者となった現在においても人に嫌われるのが怖く、誰にでもいい顔をしてしまう傾向がある。
元に戻ったら皆が離れていくと考えていたが、同級生に嫌なことを言われても自分を貫いている黒絵に惹かれ、皆にいい顔をすることをやめる決意をする。
特ホのコーラが好き。
赤石凛子
「元」生物学者の黒絵の母。
黒絵の奇病を知っており、怪獣「ハルゴン」へ変化した姿を一目見て黒絵だと認識した。
ジャンボキング
赤石家の愛犬。犬種はコーギー?
ハルゴンを黒絵だと認識しているようである。
怪獣化した黒絵の行方がわからなくなった時に凛子を黒絵の居場所に案内した天才犬。
友里真夏
黒絵や新汰と同級生のお嬢様。
ハルゴンを見るためにヘリを出すほどの怪獣好き。
黒絵をハルゴンの巫女と勘違いしている。
響野光太郎
凛子の後輩の生物学者。
身体の一部が変形することは知っているが、ハルゴンが黒絵だと気づいていない。
黒絵が心を開いている数少ない人物の一人。
メタル好きも光太郎の影響である。
乙女怪獣キャラメリゼ 感想
女子高生が感情の高ぶりで怪獣になってしまうという斬新な設定の漫画です。
ジャンルとしてはラブコメになると思いますが、この設定がプラスされてさらに面白くなっています。
主人公の黒絵は陰キャで容姿が良くない設定ですが、かなりかわいいと思うのですが。
猫系女子という感じでしょうか。
応援したくなる恋
黒絵は体質のせいで幼いころにひどいフラれ方をしています。
また、友達を作ることもできません。
同級生に誘われても楽しいという感情で身体が変形してしまうからです。
一方の新汰は、現在はクラスの人気者で女子に囲まれモデルの話もきているイケメンですが、中学の頃は太っていて友達もいなかった過去があります。
二人の現在の姿を比較すると、
黒絵は、陰キャで容姿が良くなく、あだ名はメンヘラたん。
新汰は、イケメンで同級生の女子がインスタに写真を上げるといいねがたくさんつく人気者。
となっていて、この二人が付き合うことは周りからするとおもしろくありません。
特に女子たちにとっては。
女子たちに嫌がらせのようなものを受ける黒絵ですが、本人にとってみれば自分の身体のことのほうが大きいのでそこまで深刻にはなりません。
そこは安心してください。
ただ、どうしようもなく惹かれているのに、自分の体質があって新汰を遠ざけようとする黒絵がかわいそうでしかたありません。
近づきたいのに近づけないもどかしさがあり応援したくなります。
正体がバレないかハラハラする
黒絵の奇病?は、感情が高ぶったときに体の一部が変形するものでしたが、恋愛感情は別格のようです。
新汰が好きになってしまった黒絵は新汰と手を繋いだときの感情の高ぶりで怪獣になってしまいます。
以降2巻まででは、黒絵が怪獣化するのは全て新汰と行動しているときだけです。
つまり、新汰の近くで怪獣化してしまうのです。
いつか目の前で怪獣へと変貌してしまう場面を見られてしまうのではないかというハラハラ感があります。
魔法少女ものの作品で正体がバレそうなときの感じに似ています。
もしバレたとしても受け入れてもらえたらいいのですが・・・。
私は作品内の出来事であろうと、こういった場面などでものすごくハラハラしてしまいます。
例えば、浮気しているシーンなどがバレる場面。
見ていられません。
※この作品内ではこういったことはありません。
このように登場するキャラに感情移入してしまうタイプの人にはものすごく楽しめる作品なのではないかと思います。
キャラメリゼとは
タイトルが「乙女怪獣キャラメリゼ」なので、てっきり怪獣の名前が「キャラメリゼ」なのかと思っていました。
しかし、実際は「ハルゴン」と呼ばれています。
ならばキャラメリゼってなんだろうか。
調べました。
キャラメル化(英語: Caramelization(キャラメライゼーション)、フランス語: Carameliser(キャラメリゼ))とは、糖類が引き起こす酸化反応等により生じる現象で、調理において香ばしさ(もしくは焦げ臭さ)や焼き色(もしくは焦げ色)の原因となる重要な現象である。キャラメル化は作用の発現に酵素が関与しない非酵素的褐色化作用であり、発生する揮発性の化学物質がキャラメル独特の風味をかもし出す。
キャラメル化は複雑で、幾百種もの化学物質が関与している為に理解されている部分が少ない現象である。次に概略を示す。
- 環構造の形成と 芳香化平衡
- ショ糖の転化による果糖とブドウ糖の生成
- 縮合反応
- 分子間の結合生成
- アルドースとケトースの異性化反応
- 脱水反応
- 転位反応
- 不飽和重合体の生成
また、キャラメル化は還元糖とアミノ酸との間に生じるメイラード反応としばしば取り違えられるが、異なる現象である。
出典:Wikipedia
キャラメル化のフランス語のようです。
お菓子作りなどをする人はよく知っているのかもしれませんね。
甘いお菓子のような恋をする怪獣?甘いお菓子が好きな怪獣?または怪獣化することそのものの暗喩なのかもしれません。
なぜ怪獣化するのか
ここからは完全にただの予想になります。
黒絵は謎の奇病により、感情の一部が変形してしまうことになっています。
漫画作品なのでそれはそれで受け入れることもできるのですが、作中に登場した情報から予想できることをここに垂れ流してみます。
一巻での場面。
ジャンボキングが棚にぶつかって物が散乱してしまいます。
その中に卵のようなものがありました。
孵化したあとに割れた卵をテープで繋ぎ合わせたような卵です。
結論から書きます。
卵から孵化したのは黒絵なのでは?
母親の凛子は元生物学者なので昔は色々な調査などを行っていたでしょう。
そこで卵を発見したのでは・・・。
相棒であった光太郎が黒絵の正体を知らないようではありますが、2巻最後の電話相手から色々と妄想が広がってしまいます。
実は正体を知っていて黒絵に近づいているのではないかと。
つまり、黒絵は人間ではない。
まぁ、ただの予想なんですけどね。
まとめ
恋愛・ラブコメ漫画が好きな人におススメします。
斬新な設定の漫画なので、たくさんの恋愛漫画を読んでいる人も新しい気持ちで読めるのではないでしょうか。
また、同じ理由で恋愛・ラブコメをあまり読まない人にもおススメします。
ハラハラドキドキする恋愛や変身ものなどの要素があり、男性も女性も楽しめる作品だと思います。
今後の展開が楽しみな作品の一つです。
是非読んで見てください。
乙女怪獣キャラメリゼ コミックス
作者:蒼木スピカ様
既刊2巻 続巻
1話~2話と最新話が無料で読めます。