人狼ゲーム -ビーストサイド-

前作「人狼ゲーム」の続編「人狼ゲーム ビーストサイド」の感想です。

前作と同じく、小説・映画版がありますが、ここでは漫画版の感想を書いていきます。

 

漫画版では、ルールや主人公を含めた登場人物の一部の変更があります。

時系列としては前作の終わり直後から始まります。

注意:前作のネタバレになる部分があります。

前作:人狼ゲーム の感想

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原作:川上亮様 作画:小独活様 出版社: 竹書房 (2016/2/25)

人狼ゲーム ビーストサイド 内容

 

村人側と人狼側にわかれ、命をかけて騙し合う凄惨なデスゲーム「人狼ゲーム」に強制参加させられ、村人として勝利した仁科愛梨。

生き延びた喜びにひたる間もなく気絶してしまった愛梨が目を覚ますと、そこは新たな人狼ゲームの会場であった。

 

「用心棒」「共有者」の役職が加えられ、さらに複雑になったゲームで愛梨に与えられた役割は・・・。

人狼ゲーム ビーストサイド キャラクター

 

仁科愛梨

北摂高校2年生

前作からの生き残り。

おとなしく、平凡な少女であったが人の死を見ていくうちに心が変化していく。

 

井上このみ

北摂高校1年生

前作の生き残り。

自身の意志とは裏腹に予言者を演じることになる。

 

伊勢淳

北摂高校1年生

サッカー部所属。

冷静沈着な表面と暴力的な内面をもつ。

 

藤堂由紀彦

北摂高校1年生

野球部所属。

自分中心で考えなしの行動をとる傾向にある。

自身を予言者だとカミングアウトする。

 

柳川祐貴

北摂高校2年生

サッカー部部長。

最初の投票で犯人の意図を確認するため自分に投票するよう提案する。

 

安藤漢和

北摂高校2年生

身体が大きく、頭がよさそうな男子生徒。

 

対馬瞳

北摂高校1年生

おとなしく、おどおどしている小動物のような女生徒。

 

佐伯まこと

北摂高校1年生

基本的に1人で行動する何を考えているのかわからない女生徒。

自身が共有者だとカミングアウトする。

 

宗像美海

北摂高校1年生

クラスでよくゲームの「人狼」をやっていた。

 

平一也

北摂高校1年生

不良のような風貌をした反感を買うタイプの男子生徒。

 

小曽根正則

北摂高校1年生

小物臭漂う男子生徒。

自身が予言者だとカミングアウトする。

 

原志保

北摂高校1年生

平と付き合っている目立たない女子生徒。

 

榎本亜希子

北摂高校1年生

伊勢と付き合っている美女。

人狼ゲーム ビーストサイド ルールと役職

 

ルール

  1. 住人は、正体を隠した3人の”人狼”とそれ以外の”村人”で構成される。
  2. 住人は、毎日20時にそれぞれが”人狼”だと思う1名に投票し、最多票を集めた者は処刑される。
  3. 住人は、深夜0時から朝6時まで割り当てられた部屋にいなければならない。ただし、”人狼”は、0時から2時までの間、部屋を出て”村人”1名を殺害する。
  4. ルールを守らない者は、各自に付けられた首輪により、その場で命を失う。
  5. ”村人”の中には1人だけ”予言者”がおり、毎晩他の住人1名の正体を知ることができる。
  6. ”村人”の中には1人だけ”用心棒”がおり、毎晩他の住人1名を”人狼”の襲撃から守ることができる。
  7. ”村人”の中には2人の”共有者”がおり、”共有者”はお互いの正体を最初からわかっている。
  8. ”人狼”を3人とも処刑できれば”村人”の勝利、正体を見破られずに”村人”を皆殺しにできれば、”人狼”の勝利となる。
  9. 勝者の側には、合計1億円が支払われる。

出典:人狼ゲーム ビーストサイド 2巻

その他補足

  • 人狼役、村人役両者をまとめて住人と呼ぶ。
  • 投票で最多得票の住人が複数いた場合は、それ以外の住人で決選投票を行う。
  • 決選投票で票が割れた場合、その夜は誰も死亡しない。
  • 村人の数が人狼の数以下になった場合人狼側の勝利。
  • ゲームの進行を妨げてはいけない。
  • 閉じ込められている建物から出てはいけない。
  • 建物や備品を損壊してはいけない。
  • 他の住人に危害を加えてはいけない。

陣営と役職のまとめ

「人狼ゲーム ビーストサイド」の役職、及び人数のまとめです。

村人陣営 勝利条件:人狼の全滅

村人:6名

参加者の多数。特殊な能力を持たない。

 

予言者:1名

夜間に他の住人1人の正体を知ることができる。

 

用心棒:1名

夜間に住人1人を人狼の襲撃から守ることができる。

 

共有者:2名

互いが共有者だと認識できる。

 

人狼陣営 勝利条件:村人の数を人狼の数以下にする。

人狼:3名

夜間に村人1名を襲撃し、殺すことができる。

※勝利条件がルール8と異なるが、ルールの方が間違えていると考えられる。

人狼ゲーム ビーストサイド 感想

 

ビーストサイドとあるとおり、今回は人狼側視点のストーリーです。

前作では村人側視点で物語が進み、ループ状になった恨みの輪と、人狼が誰なのかという心理戦がメインだったと思います。

同じ人狼ゲームでも、人狼側視点である今作は前作とは異なった魅力があります。

以下から相違点や魅力について書いていきます。

前作との相違点

やはり、一番大きな違いは人狼視点で進むストーリーです。

村人視点時は、「人狼は誰か」「自分が助かるには」ということを考えて行動しがちだと思います。

しかし、人狼視点では「誰から殺すのが効率が良いか」「自分の正体がバレないように」という考えになります。

この違いは大きく、同じ題材にも関わらず、別の作品のように新しい気持ちで楽しむことができます。

さらに、前作にはなかった「用心棒」と「共有者」が加わってゲームとしては深みが増したといえるでしょう。

 

他の相違点としては、投票での処刑方法の変更があります。

前作では住人たち自身の手で処刑を行っていましたが、今作では首輪による主催者側での処刑になっています。

首輪での処刑はそれぞれ異なっていて、硫酸のようなものでの処刑・爆発・内部からの破裂・クビが180°ねじれる、などがあります。

残酷ではありますが、もし自分が住人の立場ならこの変更は良いと思ったでしょう。

殺される側だったとしても。

やはり、自分で処刑するというのは心理的な負担が大きいです。

 

また、前作では”前回”経験者は人狼の二人のみだったと思いますが、今作では「愛梨」と「このみ」だけではなく、他にも”前回”経験者がいます。

心理戦での相違点

デスゲームとはいえ、ルールで「他の住人に危害を加えてはいけない」とある以上、ルールに則って行動していく必要があります。

自分の命を守るためには、村人側は人狼を、人狼側は村人を減らしていかなければなりません。

腕力は関係しない心理戦メインのデスゲームです。

 

そして、同陣営だから信頼できる仲間とはなりません。

自分が生き残るために、同じ陣営だからと協力することが基本ですが、色々な場面で仲間を切り捨てなければならないときがあります。

 

例えば、人狼側としては自分が予言者だと嘘の告白をして人狼側に有利なように誘導したいと考えます。

しかし、偽予言者がバレたら容赦なく殺されます。

どうすればよいのか。

答えは、自分以外の人狼にその役をやってもらえばよいのです。

人狼側も一枚岩ではありません。

登場人物たちは同陣営のメンバーが減るデメリットと天秤にかけて、より自分の命が助かる選択をしていきます。

 

また、人狼側からみると、後々邪魔になりそうな発言力のある人、「予言者」「用心棒」などの役職持ちは早めに退場して欲しいところでしょう。

しかし、逆にあまり目立たない人も早めに退場させたいものなのです。

なぜか。

投票で多くの票を集めることが少なく、最後まで生き残ることが考えられるからです。

 

このように、心理戦においても村人側と人狼側で大きく違うことがわかります。

新役職について

共有者

互いが村人だと認識できるだけの役職ですが、重要な役割を持ちます。

共有者は早めにカミングアウトするのがセオリーのようです。

なぜなら、村人側に所属する者がカミングアウトし、他に自分が共有者だと主張する住人が現れない以上村人が確定するからです。

村人側からすると、確実に村人だといえる人が増えることは好ましいはずです。

人狼側が偽共有者となることも考えられますが、共有者にはバレてしまうため稀なことだそうです。

 

今作では共有者が1人だけ自らを共有者だとして名乗り出ています。

 

用心棒

夜間の人狼の襲撃から村人1名を守ることができる役職です。

用心棒は自分を守れるのか。同じ人を守りつづけられるのか。は今作のルールにはありません。

基本的には予言者が誰なのかがわかれば人狼の襲撃から守ることが役割です。

また、自身が用心棒だと人狼側にバレないようにしなければなりません。

 

今作では終盤まで用心棒が誰なのか判明しません。

まとめ

ゲームの人狼ゲームが好きな人、前作の漫画版「人狼ゲーム」が楽しめた人、デスゲーム漫画が好きな人におススメします。

前作を読んだことがない人はより楽しむために前作から読んだほうがいいと思います。

 

他媒体のビーストサイドを見た人でも一部異なる部分があるため、漫画版を読んだことがなければ楽しめると思います。

デスゲームなのでグロ表現はありますが、前作が読めたなら問題ないでしょう。

 

この作品には続編があります。

いずれ「人狼ゲーム クレイジーフォックス」の感想も書いていこうと思います。

人狼ゲーム ビーストサイド コミックス

 

原作:川上亮 様

作画:小独活 様

全3巻 完結

 

前作:人狼ゲーム の感想

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原作:川上亮様 作画:小独活様 出版社: 竹書房 (2016/2/25)
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